内分泌内科(甲状腺疾患)
「糖尿病の最終像」も「内分泌疾患の最終像」も
循環器疾患です。
糖尿病と甲状腺疾患を含む内分泌疾患を、
循環器内科専門医の立場から、治療しています。
内分泌内科とは
内分泌内科では、ホルモン異常により生じる病気に対して専門的な診断と治療を行います。
なかでも甲状腺疾患は比較的よく見かけられます。健康診断で甲状腺の主訴を指摘されるケースが多いですが、その多くは良性の甲状腺腫の場合です。一方、甲状腺ホルモンが過剰をきたすと、心房細動や頻脈といった不整脈、狭心症、脳梗塞等の循環器病態を呈してきます。体重減少(たくさん食べているにも関わらず)、動悸・手の震え・下痢・発汗潟、生理不順などがよく見られる症状です。
内分泌疾患について
内分泌疾患は大きく3つに分類されます。代表的な疾患と病状をそれぞれ見てみましょう。
ホルモンが過剰である
疾患:甲状腺機能亢進症(バセドウ病)、褐色細胞腫、クッシング病、末端肥大症など
例:甲状腺機能亢進症の症状 動悸・息切れ、手の震え、生理不順、発汗多過、眼球突出など
ホルモンが不足している
疾患:甲状腺機能低下症、副腎不全、アジソン病、下垂体機能低下症など
甲状腺機能低下症の症状:
全身倦怠感、無力感、皮膚の乾燥、発汗減少、便秘、脱毛、声がかすれる、聴力の低下、体重増加など
副腎不全の症状:
倦怠感、食塩渇望、嘔気・腹痛、筋肉痛・関節痛、低血圧、皮膚色素沈着など
ホルモンは正常だが、内分泌臓器に腫瘍がある
疾患:甲状腺腫、副腎腫瘍、下垂体腫瘍
例: 甲状腺腫:検診などで甲状腺の腫れを指摘されるも特に自覚症状はありません。 副腎腫瘍:他の目的で撮影したCTやMRIなどで偶然発見されることがありますが症状はありません。 下垂体腫瘍:同様に他の目的で撮影したMRIやCTで偶然発見されることがあります。症状のないものから、大きい腫瘍では神経の圧迫による症状が起こります。
これらの疾患は、正しく診断し正しい治療方針を立てることが重要です。状況によっては、経過観察のみで可の場合もあります。ただし、緻密な問診に加え、採血によるホルモン学的検査や画像診断(エコー検査やCT・MRIなど)が概ね必要になりますので、専門医による診察が必要です。当院では、投薬・放射線治療、手術、経過観察、などといった治療方針に基づき治療を開始、必要に応じ最適な医療機関へご紹介致します。
内分泌疾患の終着駅は循環器疾患
甲状腺疾患は循環器の症状で発見されることが多いです。それほど、循環器と甲状腺は密接に関連しています。
例えば、甲状腺疾患は、頻脈(ホルモン過剰時)、徐脈(ホルモン不足時)といった循環器的症状から発見されることが多くあります。また、さらに進んで、心不全・虚脱・意識障害といった状態へと進行する場合もあります。
このように甲状腺機能障害はホルモンの病気ではありますが、最終的には循環器疾患とも解釈できるのです。内分泌内科と循環器内科、両方の視点から診療可能な医師に相談されることをおすすめします。
内分泌内科と循環器内科、双方の視点での治療を提供
当院では、内分泌内科と循環器内科の両方の経験をいかしながら循環器の専門医の立場から内分泌疾患を治療しています。内分泌疾患と循環器疾患を並行して治療できる医療機関は数少ないですので、些細なことでもご相談ください。